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第7回 大阪圏生活支援ロボット産業拠点の形成に係る推進協議会

8月5日(木)、第7回大阪圏生活支援ロボット産業拠点の形成に係る推進協議会を開催いたしました。関西次世代ロボット推進会議は本会議(2010.06.21開催)で承認されたPDCA報告書を当協議会で提出し、関西のロボット関連プロジェクトの進捗状況や推進会議の今後の動きを報告いたしました。

大阪圏生活支援ロボット産業拠点の形成に係る推進協議会は、都市再生本部(当時)の第7次都市再生プロジェクト「大阪圏における生活支援ロボット産業拠点」に採択されたことを受け設立された協議会です。詳細は、「第7次都市再生プロジェクト」のページをご覧ください。

1.開会

司会:大滝参事官

2.挨拶

内閣官房地域活性化統合事務局 黒岩次長(以下、座長)より挨拶。

3.委員紹介、資料確認

 

4.協議会設置要綱の改正

事務局より、協議会委員の組織変更に伴う変更について説明し、了承。

5.PDCA報告書の報告

「関西次世代ロボット推進会議」事務局長代理:関西経済連合会 川邊常任理事・事務局長より、挨拶。そののち資料2に基づき、2009年度PDCA報告書のポイントのみ紹介。阿部産業部長より詳細に報告。また、同会議プロジェクトオフィサーである石黒周専門委員から、資料3に基づきロボットの産業化に向けた問題提起をした。

  • 2009年度PDCA報告書では、掲載プロジェクトの新陳代謝を図る目的で2009年度から2010年度にかけて具体的な進展がみられるもののみを抽出し、プロジェクト数としては22件となった。これらのうち、公的資金獲得済みは18件、実証実験段階に達したものは15件、実用化や製品化段階に達したプロジェクトは8件であった。中には、過去のプロジェクトで開発された技術群を組み合わせ、新規プロジェクトとして立ち上げているケースもあり、今後の展開が期待される。
  • 推進会議の活動実績としては、国際フロンティア産業メッセなどにおける情報発信で、これを契機にフランス企業との意見交換会が実現した。このほかネットワークの形成、事業化支援を行い、ATR等各フィールド実証実験の動向を注視した。
  • 2009年度定めた5つの方向性と14の推進プロジェクトでは、引き続き活動するものが9件、研究成果を応用して新たに立ち上げたプロジェクトが2件であった。
  • 新規プロジェクトとして、「新学術領域“人ロボット共生学”」、「ロボット演劇」、「人間とロボットの認知発達研究のための普及型ヒト型ロボット・プラットフォーム」、「遠隔操作型ジェミノイドF」、「植物工場における環境制御システムの開発」の5件を追加。これにより、2010年度のプロジェクト数は合計27となる。
  • 一般的な次世代ロボットの定義を再確認(センシングの技術、情報処理技術、制御技術を統合した知能機械システム)した上で、関西の強みを今一度検証した結果、ネットワークロボットに特徴を見いだした。ネットワークロボットはまちづくりへの応用など産業としても成立しやすく、今後のロボット関連技術の応用を効率的かつ効果的に進められるものである。
  • 今後の進め方として、これまで生み出されてきたプロジェクト同士をネットワークで組み合わせた価値提供システムを構築させ、トータルシステムパッケージとして国際競争力を高めたい。そのためには、価値設計とビジネスモデルを創出できる人材の発掘・育成、プレーヤー間の連携促進、さらに、事業性を検証するための特区などの施策を活用することが重要である。
  • 関西のロボット関連プロジェクトの振興は、新成長戦略で目指している社会の実現に大きく貢献する。各プロジェクト担当者では対応できない課題解決のために、推進会議、関係省庁、自治体がそれぞれに取り組むべき役割を明確にして対応する必要がある。
  • 例えば、全体の価値をデザインできるビジネスアーキテクチャーの育成だけでなく、ロボットを違和感なく利用できる介護士など利用者側の人材育成も必要であることから、これを長期的プログラムとする行政からの支援が必要不可欠である。また、北欧では社会実証実験を何年にもわたり実施しデータを蓄積することでロボットの実用化を加速しているが、日本はこの点において脆弱であることから、実証実験を実用化のための重要な過程として位置付けてもらう点などが挙げられる。
  • 課題解決に向けた行動を起こす必要があるが、すぐに結論が出るものではない。国、自治体、経済界の役割分担や次世代ロボットの産業化へのロードマップについての議論が必要で、この点について今後事務局から相談させていただく。

 次に、地元及び関係府省(大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、大阪市、神戸市、内閣府、総務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省より、各主体作成資料に基づき、生活支援ロボット産業の推進に係る事業について施策の紹介を報告後、意見交換。

主な発言は、以下のとおり。

  • 大阪府では、2008年に策定した「将来ビジョン・大阪」で「世界をリードする大阪産業」を目指し、ロボットをはじめバイオ、新エネルギーなど成長有望分野において中小企業を支援している。例えば、上肢リハビリロボット開発において、基礎研究段階ではNEDOの支援、製品化検討段階では大阪府からの支援、試作開発段階では中小企業庁の支援などを活用しながら、医療福祉分野における3年以内の実用化を目指している中小企業の支援に取り組んでいる。
  • 京都府では、京都企業戦略的共同研究推進事業が新たに本年6月補正予算で追加され、ICTや環境など5分野の成長産業について重点的に産業育成を図ることとしており、ロボットの要素も取り込んでいきたい。このほか、試作という切り口を通じて新しいものづくりのチャレンジを支援する京都試作センターの取組や、スキューズ㈱と同志社大学の連携によるロボットハンドに対する産学公連携開発支援事業、多言語翻訳機付携帯端末等を活用し観光につなげるユビキタス特区プロジェクト、人材育成や野生鳥獣対策新技術開発事業について紹介。また、本年度からけいはんなでスマートグリッドの社会実証実験の地域指定を受け、エコ住宅やナノグリッドの実証実験、ネットワークロボット関連の研究を行う。
  • 兵庫県では、情報通信・エレクトロニクス、健康・医療、ナノ、ロボット(人工知能)、環境・エネルギーの5つの先端技術分野を成長産業として支援。F/Sにあたる産学インキュベート事業、R&Dの入口にあたる兵庫県COEプログラム推進事業、これらを人的にサポートする共同研究開発コーディネート、さらに実用化・事業化に向け国による競争的資金の活用や販路開拓等を行うことにより、研究開発から事業化まで一貫した支援を実施。イベントとしては、国際フロンティア産業メッセの実施やレスキューロボットコンテストの開催を支援。
  • 滋賀県では、文部科学省の「都市エリア産学官連携促進事業(一般型)」で開発したマイクロ・ロボティクス技術(2004~06年)の要素技術と、前述事業「(発展型)」で開発したオンサイト診断システム(2007~09年)の成果を応用し、今年度から3年間、都市エリア事業の後継プロジェクトとして、地域イノベーションクラスタープログラム(グローバル型)に採択。成果の受け皿として、70社の県内企業で構成される「しが医工連携ものづくりネットワーク」を活用するとともに、地域中核産学官連携拠点のソフト的基盤や、地域産学官共同研究拠点のハード的基盤を活用しながら、国際競争力の高い医工連携ものづくりクラスター形成に向け進めていく。事業の成長に合わせたシームレスな支援を行うことで、質の高い医療の提供や活力あるものづくり産業の創出を目指す。
  • 大阪市では、今後成長が見込まれる産業分野として、ロボットテクノロジーやヘルスケア分野などへ支援を実施。ロボットテクノロジーに関しては、2004年にロボットラボラトリーを設置し、介護・福祉、医療・健康/住まい・都市空間の高機能化/快適・安全な移動の支援の3点に重点を置いて取り組んでいる。また、企業、大学、研究機関のネットワーク作りとして「RooBo」を立ち上げ、400に及ぶ企業・団体で構成。人材開発プログラムの開発、コーディネータによる産学官連携の創出、実証実験の推進等事業を進めている。2012年度下期まちびらき予定の大阪駅北地区で計画されている世界の先端的研究機能を集約したナレッジキャピタル内において、次世代ロボット産業創出拠点となる「ロボシティコア(仮称)」を置き、ロボットラボラトリーの機能を拡充するとともに医工連携プロジェクトの組成にも取り組む。
  • 京都市欠席のため、報告省略
  • 神戸市では、2002年度に策定された神戸RT構想に基づき、医療、福祉・介護、レスキューの3分野を重点的に推進。市内中小企業の技術の高度化、時代を担う人材の育成に力を入れ、神戸市機械金属工業会、NIRO(新産業創造研究機構)、IRS(国際レスキューシステム研究機構)等との連携により、事業を展開。今年11月には、課題解決に向けた場所づくりとして「神戸ロボット工房」を設置し、市内中小企業の共同開発支援、レスキューロボットの研究開発、ロボット・ものづくり教室の開発、ロボットの常設展示の4点に取り組む。
  • 内閣府では、本年6月に第4期科学技術基本計画の基本方針が策定され、国家戦略のライフイノベーションでは、高齢者・障がい者の科学・技術による自立支援が謳われている。規制改革も提言しており、例えば、パーソナルモビリティを実用化・普及するための安全基準の策定及び関係法令の点検・改革など既存規制や制度の点検と改革で指摘している。さらに、7月公表のアクションプランでは、予算編成の在り方についての見直しを進めている。総合科学技術会議が各省からの概算要求受取後に支援強化・整備を行うこれまでの受動的仕組みから、今後は総合科学技術会議が重要なテーマをあらかじめ提示し概算要求前に各省に内容を調整してもらう能動的仕組みに一部改め、責任の所在を明確化した。これにより府省連携が進み、2重施策の排除など迅速・効率的な課題解決に取り組む。今後9月から施策の評価を進め、30代若手の研究者によるヒアリングも加えて、個別政策のブラッシュアップを図る。
  • 総務省では、高齢者・障がい者のためのユビキタスネットワークロボット技術の研究開発を支援。ロボット単体では提供できるサービスに限界があるため、複数の異なるロボットがプラットフォームの中で連携することがポイント。2009年から2012年までの4年間のプロジェクトで、2年目の今年は昨年度の予算5.5億円から約7.4億円に増額するなど力を入れている。今年度はユーザー属性を認識管理するシステムの開発や、2地点間でのネットワークを可能にし、その後3地点でのサービスの提供や国際標準化を目指す。サービスとしてどのように価値につなげていくのかが課題。
  • 文部科学省では、昨年の行政刷新会議において知的クラスター創成事業、都市エリア産学官連携促進事業などの地域科学技術振興事業が「廃止」と評価されたことを受け、今年度より、各事業の1本化を図り「イノベーションシステム整備事業」として再構築した。知的クラスター創成事業と都市エリア産学官連携促進事業は「地域イノベーションクラスタープログラム」と名前を変え、事業期間である2013年まで実施することとなった。滋賀県など実績のある地域については、重点支援枠として6月に採択地域として選定した。「戦略的創造研究推進事業」については、科学技術振興機構(JST)の事業で、政府が定めた戦略目標をもとに研究を行うトップダウンで進める政策課題対応型のプロジェクト。今後は、新成長戦略を軸に大学等研究機関の研究成果を活用した地域活性化施策を検討する。
  • 農林水産省では、従来競争的資金の中でロボットにかかわる事業を採択していたが、22年度から5年間「農作業の軽労化に向けた農業自動化・アシストシステムの開発」に取り組む。具体的には、稲麦大豆などの農作業の自動化体系の開発、施設園芸の高度環境制御技術の開発、圃場の作業履歴や生体情報を計測・データベース化して農業者の作業判断を支援するシステムの開発等に取り組む。
  • 経済産業省では、今年6月策定の産業構造ビジョン2010において一本足打法の産業構造から複数の成長戦略を同時に進める八ヶ岳型産業構造への転換が必要として、環境・エネルギーや医療介護など5つの戦略分野を定めた。特に、5分野のうちの一分野として、先端分野を位置づけ、その重要分野の一つにロボットを挙げ、将来の基幹的産業のひとつとして整理し、安全技術や安全性検証手法の確立、国際標準化に取り組んでいく。一方、近畿経済産業局ではメガリージョン活性化構想を推進し、その中でもエネルギー社会インフラ、医療健康などについて、世界に誇るロボット分野の活用が見込まれると認識。そうした中、経済産業省・NEDOでは今年4月にロボット市場の将来予測を公表し、製造ロボットをはじめとした分野に加え、今後成長が期待されるサービスロボット等を含め2035年には約9.7兆円規模の市場になると予測した。ただし、今後期待されるサービスロボットについては、現時点では市場化や商品化までの状況に達していないことから、我が国でもっとも先進的なロボット技術の開発が進んでいる関西に対し、大きな期待が寄せられているものと認識。当省においても、本日参集の各機関と共に、関西でこれまで築かれてきたネットワークや、今生まれつつある集積が一層発展すべく取り組んでまいる所存。
  • 国土交通省住宅部局では、ロボットの産業化に向けて支援しうる事業として2005年度から実施の「住宅・建築関連先導技術開発助成事業」を例示。省エネ・資源・安全をテーマに民間事業者等で構成されるコンソーシアムから技術開発提案を募集し、採択された提案について国が補助を実施する仕組み。2010年度に実施された「居住者満足感に基づく省エネ性と快適性の最適環境制御技術の開発」では、業務系の建物で温熱設備による省エネの最適化と同時に利用者の満足感や知的生産性の向上などを総合的に加味する手法をとり、ロボット関連施策に近い取り組みを実施している。

6.その他

課題と対応の表で関係するテーマについて、個別に関係する省庁や自治体と一緒に1年かけて着実に課題の解決に向かわせたい。また、自治体には9月21日締切の総合特区の案の中にロボットをまちづくりのインフラ技術として組み込んで提案してほしい。

7.今後の予定 他

事務局より、来年8月頃を目途に次回協議会を開催すること等を説明。

8.閉会

 

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