お知らせ一覧

HOME > お知らせ一覧 > 第8回 大阪圏生活支援ロボット産業拠点の形成に係る推進協議会

第8回 大阪圏生活支援ロボット産業拠点の形成に係る推進協議会

8月3日(水)、大阪圏生活支援ロボット産業拠点の形成に係る推進協議会を開催し、PDCA報告書が承認されました。

大阪圏生活支援ロボット産業拠点の形成に係る推進協議会は、都市再生本部(当時)の第7次都市再生プロジェクト「大阪圏における生活支援ロボット産業拠点」に採択されたことを受け設立された協議会です。詳細は、「第7次都市再生プロジェクト」のページをご覧ください。

1.開会

司会:大滝参事官

2.挨拶

内閣官房地域活性化統合事務局 黒岩次長(以下、座長)より挨拶。

3.委員紹介

 

4.協議会設置要綱の改正

事務局より、協議会委員および検討会委員の組織変更に伴う変更について説明し、了承。

5.実施計画書に関する進捗状況の点検

(1)PDCA報告書の報告

関西経済連合会 阿部理事・産業部長より挨拶。その後、PDCA報告書に沿って報告。

  • 個別プロジェクトは29件あり、そのうち実証実験段階に進んでいるものが22件、さらに実用化段階に進んでいるものは8件。今回は、新規プロジェクトの5件を説明させていただく。
  • 1件目は「中山間地の田畑の急傾斜法面の除草ロボットの開発」。現在は実証実験段階。
    ・中山間地の棚田や段畑での急傾斜法面において、人力に依存していた労働を無人で行える小型除草ロボットの開発を目指すもの。
    ・農水省の「農作業の軽労化に向けた農業自動化・アシストシステムの開発」事業の補助を受けている。
  • 2件目は、「愛着形成を通じた発達研究のための写実的な子供型表情表出ロボットAffetto の開発」。現在は研究開発段階。
    ・阪大の浅田先生を中心に、日本学術振興会の補助を受けながら実施している。
  • 3件目は、「ロボット教材を活用し「いきる力」を醸成する教育プログラム」。実証実験段階にある。
    ・実際の高等学校の授業で、プログラム構築、ロボット製作、動力の仕組みを学ばせるとともに、「考える力」「応用力」を養わせるというもの。
    ・大阪の中小企業であるヴイストンがロボット教材の開発を、浜学園がカリキュラムの作成を担当している。
  • 4件目は、「“RoboYam”(新世代ロボット:共用プラットフォーム創成)」。現在、研究開発、実証実験段階。
    ・パーツごとに標準化を進め、さまざまな部品を組み合わせられるプラットフォームを形成する。
    ・顧客のニーズに合わせたRT を提供できるよう共用プラットフォームを創り、標準化されたハードウェアとミドルウェアを市場に提供することを目指す。
  • 5件目は、「公的空間における移動支援ロボット」。現在、実証実験段階。
    ・松下記念病院で長期実証を実施し、注射薬払出ロボット等と合わせて病院の丸ごとシステム化を目指す。
  • 以上、5件の新規プロジェクトを含むPDCA報告書について、6月末に地元幹事会を開催し、8月に本会議の書面決議を経て了承された。
  • なお、6月の幹事会にて、評価委員から「ロボットプロジェクトはニーズドリブンで進めるのが重要」という指摘をいただいている。

続いて、石黒氏から今後の取組みについて説明。

  • 今後も、PDCA報告書等の中でもしっかり各プロジェクトを管理していく。関西圏では主に国から補助金をもらいながら常に約30件のプロジェクトが新陳代謝を繰り返しながら存在している。
  • また、報告書できちんと整理することにより、ロボット技術を必要としている企業が在関西のロボット技術のシーズを知り、企業や研究機関との連携可能性を検討していただくことができる。
  • 各プロジェクトはスタンドアロン型がほとんどであり、研究開発から市場化まで必ずしもシームレスにつながっていないのが現状。これを打開するため、出口として4つのコミュニティの実現をイメージすることで、市場に向かうための「連携」を具体的に促進する必要がある。
    (セーフ・コミュニティ、ケア・コミュニティ、スマート・コミュニティ、イノベイティブ・コミュニティ)
  • また、これからはロボットのような端末、センサのような電子デバイスだけでなく、それをネットワーク化し、つなぎ合わせて一つの価値を生み出していく試みが重要。関西圏ではこの研究が進んでいる。
  • 端末をいくつ売ったというよりは、インフラ全体をロボット化してビジネス化していくことが日本の産業の次のアプローチの姿。すなわち、一つのまちをネットワーク化・スマート化し、そこでリアルに発生する問題を解決していく流れ。

(2)地元及び関係府省の予算事業の評価及び取組状況の報告

地元及び関係府省(大阪府、京都府、兵庫県、大阪市、神戸市、内閣府、総務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省より、各主体作成資料に基づき、生活支援ロボット産業の推進に係る事業について施策の紹介を報告後、意見交換。
主な発言は、以下のとおり。

  • 大阪府では、「ロボットマラソンin大阪」を通じて、ロボット分野を担う人材の育成や子供たちのロボット分野に関する関心の向上を図ろうとしている。
    また、関西の他の自治体と一緒に国際戦略総合特区を提案しているが、その中で医療福祉ロボットの実用化実験特区を提案しているので、そちらも紹介させていただく。
  • 京都府では、企業の出資を募って京都試作センター株式会社を立ち上げている。この会社を通して、500社近い参加企業が持つ個別の技術をグルーピングしてバザールのように並べ、受注力の総合力を上げる取組みを行っている。なお、グルーピングの分野はロボット分野には限らない。現在も大変多くの受注引き合いを全国からいただいている。
  • 兵庫県では、研究開発に対する支援として、「兵庫県COEプログラム推進事業」を実施し、「ナノ」、「情報通信・エレクトロニクス」、「健康・医療」、「環境・エネルギー」、「ロボット(人工知能)」、「防災・安全」の5 つの産業を支援。また、成果PR・販路開拓への支援として、国際フロンティア産業メッセやレスキューロボットコンテストも開催。
    さらに、今年から「次世代産業用ロボット導入促進事業」を開始し、パイロット的に食料品製造現場の作業環境の改善・自動化を目的とした研究会の開催を行う。
  • 滋賀県欠席のため、報告省略
  • 大阪市では、平成16年にロボットラボラトリーを設置し、平成22 年からは「介護・福祉、医療、健康」「住まい・都市空間の高機能化」「快適・安全な移動の支援」の3点に重点を置いて取り組んでいる。また、オープンイノベーションの場と仕組みを創り、自律的・創造的なイノベーション創出を目的として、平成25 年春にうめきた【大阪駅周辺地区】に(仮称)大阪オープン・イノベーション・ヴィレッジを開設し、その中でロボットビジネス創出拠点形成事業として「まちフィールド」と「医・看・介フィールド」に分け、様々なニーズとシーズのマッチングを行っていく場を創出する。
  • 京都市欠席のため、報告省略
  • 神戸市では、平成14年度に策定した神戸RT構想に基づき、「医療」「福祉・介護」「レスキュー」の3分野を重点的に推進。ものづくり技術の高度化、ロボットを通じた夢とものづくりの楽しさ、豊かで安全で安心なまちづくりを目指している。さらに、平成22年には「神戸ロボット工房」を上記構想の拠点として開設し、市内中小企業の共同開発支援、レスキューロボットの研究開発、ロボット・ものづくり教室の開発、ロボットの常設展示の4点に取り組んでいる。
  • 内閣府では、所管の施策は全て終了。本年8月に第4期科学技術基本計画が閣議決定予定だが、その中でも国家戦略の柱としてイノベーション、特にライフイノベーションの推進が謳われている。平成24年度アクションプランが7月に決定した。本プランのねらいは、最も重要と考えられる施策の方向性を概算要求前に示すことによって、政府全体の科学技術予算の重点化を誘導することである。プランには「復興・再生並びに災害からの安全性向上」「グリーンイノベーション」「ライフイノベーション」「基礎研究の復興及び人材育成の強化」4つの重点対象がある。
  • 総務省では、「ライフサポート型ロボット技術に関する研究開発」をロボット開発の施策として展開している。これは、石黒先生から先ほどご紹介があったネットワークロボット技術に関する研究開発であり、ネットワークを通じて情報収集や状況分析を行うことにより、高齢者や障がい者がきめ細かなサービスを享受できる生活支援ロボットサービスの実用化を目指している。ATR、東芝、NEC、日立、NTTといった企業が参加しており、平成21年から24年度まで実施。23年度の予算額は4.5億円。
    また、本日の資料にて、京都府のユビキタス特区プロジェクトの中で音声翻訳端末について記載されているが、端末の音声翻訳技術は、京都府精華町にある情報通信研究機構の技術が活用されており、iPhone用の無料アプリとして公開されている。
  • 文部科学省では、ロボットに特化した支援というのはないが、地域における科学技術の振興に関する支援策の中でフォローしている。「イノベーションシステム整備事業」においては、滋賀県のマイクロ体内ロボットを支援している。「戦略的創造研究推進事業」については、科学技術振興機構(JST)の事業で、イノベーション創出につながる新技術の芽を創出するための目的志向型の基礎研究を推進している。また、「科学研究費補助金」では、新学術領域「人ロボット共生学」などを支援している。
  • 農林水産省では、22年度から5年間「農作業の軽労化に向けた農業自動化・アシストシステムの開発」に取り組んでいる。背景としては農業就業人口の減少と高齢化がある。関連する個別プロジェクトとしては、「中山間地の田畑の急傾斜方面の除草ロボットの開発」がある。また、他にも農業用アシストスーツの開発があるが、近年はかなり軽量化が図れてきている。
  • 経済産業省では、平成22年度策定の産業構造ビジョン2010において複数の成長戦略を同時に進める八ヶ岳型産業構造への転換が必要として、環境・エネルギーや医療介護など5つの戦略分野を定めた。そうした中、経済産業省・NEDOでは昨年にロボット市場の将来予測を公表し、製造ロボットをはじめとして、今後成長が期待されるサービスロボット等を含め2035年には約9.7兆円規模の市場になると予測した。ただ、サービスロボットは現時点では市場化や商品化までの状況にはなかなか達していない。
    生活支援ロボット実用化プロジェクトでは、市場化のハードルになっている「安全」に焦点を当てて、安全基準案の策定、安全評価手法の確立を目指し、国際標準化を目指すとともに、認証機関を作るべく活動を行っている。
    我が国でもっとも先進的なロボット技術の開発が進んでいる関西に対し、大きな期待が寄せられているものと認識。当省においても、本日参集の各機関と共に、関西でこれまで築かれてきたネットワークや、今生まれつつある集積が一層発展すべく取り組んでまいる所存。
  • 国土交通省では、ロボットの産業化に向けて支援しうる事業として「住宅・建築関連先導技術開発助成事業」を例示。省エネ・資源・安全をテーマに民間事業者等で構成されるコンソーシアムから技術開発提案を募集し、採択された提案について国が補助を実施する仕組み。
    ロボットに近い採択事例としては、「居住者満足感に基づく省エネ性と快適性の最適環境制御技術の開発」がある。オフィスなどの業務系の建物で温熱設備による省エネの最適化と同時に利用者の満足感や知的生産性の向上などを目指し、最適な環境の実現を制御する技術手法などを開発している。

6.大阪圏ロボット競技会の推進における課題と今後検討すべき事項についての議論

(1)レスキューロボットの今後の開発について(関経連より)

  • 東北大震災での投入されたレスキューロボットは日本製ではなく外国製。その理由としては、日本製は実戦投入の実績がなかったためと聞いているが、非常時に初めて活躍するロボットについては実績が作りにくい。どのように実績を作っていけばいいのか。また、このようなロボットに関する政府調達の考え方についてご意見いただきたい。(関経連)
  • 今回の大地震の原発事故では確かにまず外国製が投入されたが、そのあと投入されたのは日本製。外国製のロボットでは入れなかった狭路の階段を上り、その先で動画も撮影してきている。ご指摘の点については各省と連携、検討を行うべき課題と認識している。(経済産業省)
  • 災害用のロボットについては、非常時にどう使えるというだけでなく、平時にもどのように使えるのかということも重要ではないか。それが両方成り立って運用事業者がコスト的に検討しようという遡上に乗ってくるものと思われる。(経済産業省)

(2)前半のPDCA報告書の中で石黒先生が説明されたような、コミュニティを含めた実証実験が今後クローズアップされる。自治体と企業だけでは負担が大きいので、国の方からも色んな後押しをお願いしたい。(大阪市)

  • 引き続きできるだけ実証実験をやっていただきたいのと、できることがあればサポートしていきたい。今使える施策としては、経産省では「イノベーション拠点立地支援事業」などがあるので、それらをうまく活用する手もあると思う。(経済産業省)

7.意見交換他

  • ロボットそのもの、あるいはロボットを構成する技術に関する日本のレベルは高い。それらを社会インフラの構築(例:まちづくり、病院をつくる、物流拠点をつくる等)に組み込んでいこうとすることが重要な視点。(石黒先生)
  • 今後の予定としては、来年8月頃を目途に次回協議会を開催すること等を説明。

8.閉会

 

↑ページトップへ

Copyright © Kansai Next-Generation Robot Promotion Council. All Rights Reserved. rss feed